ピンキー(荒井宏之)による「イノベーションの種」をお送りするニュースレター
第1号 2025/05/12
今週の目次
1. 今週のコラム
2. 時事&トレンド オピニオン
3. 注目のスタートアップ
4. ChatGPTに聞いた先週のピンキー
5. 心に響いた名言
6. 書評
7. 動画コンテンツ評
8. エンタメレビュー
9. グルメ情報
10. セミナースケジュール
11. Pink’s Message:更新情報
12. 新規事業Q&Aコラム:更新情報
13. マインドセットコラム:更新情報
14. YouTube更新情報
※ 文量が多いため、Gmailなどの一部のメールソフトによっては、途中で切られる可能性があります。その場合はWebサイトをブラウザでご覧ください。
https://theseeds81.substack.com/archive
1. 今週のコラム
こんにちは、ピンキーです。
いつものセミナーのテイストとは違って、今日は少しだけ“舞台裏のピンキー”として話をさせてください。
初めてのメール配信では、何故ニュースレターを始めたのかについて話させていただきます。
なぜ、いまメールなのか?
1. イノベーションの“種”を、もっと遠くまで飛ばしたい
ブログやセミナーで火を点ける――それはボクのライフワークです。でも炎が届く範囲は、セミナーの視聴者やSNSのフォロワーという“限られた空気”の中にとどまります。
メールは違います。受信トレイという“土壌”に種が直接落ち、読者自身のリズムで水や光を注いでもらえる。芽が出るタイミングも、花が咲く形も、受け取った人次第。そんな自由でしなやかな拡散力に賭けてみたかったんです。
2. 「SNSをやらない大企業パーソン」と対話する
これまで数百人の新規事業担当者と向き合って感じたのは、「変革の意志を持ちながらも、SNS圏外にいる人たち」の多さ。
彼ら彼女らは、社内ポータルとメールでしか外界とつながっていないことも。ならば、ピンキーの方から“日常の通路”に入り込んでしまおうと考えました。
メールという最もクラシックで、最も強力なコミュニケーション手段を選んだ理由がここにあります。
3. “強制インプット装置”を、自分にも仕掛ける
アウトプットは筋トレと同じで、回数を重ねるほどフォームは洗練されます。ただし栄養(インプット)が不足すると、いずれ成長は止まってしまいます。
最近のボクは、セミナーとブログのサイクルに慣れすぎて、刺激に飢えていました。配信を決めた瞬間から、毎週毎号、必ず新しい情報をかき集め、咀嚼し、届けなければならない。
メールは受信トレイに残ります。逃げ場がない。だからこそ、自分を未来に縛りつける最強の装置になる、と確信しています。
ピンキーからのお願い
読んだら、ぜひコメントを残してください。ひと言でも嬉しい。対話こそが次の火種を生むから。
社内の仲間にも紹介を。 果てしなく“種”を飛ばすお手伝いは歓迎です。
メールは、一方通行の時代をとうに過ぎました。このニュースレターは、読者の皆様とボクが一緒に耕す“実験区画”です。
さあ、受信トレイの片隅に蒔いたこの一粒。いつ芽を出すか、どんな花を咲かせるか、皆様と共創していきたいです。情熱とともに。
2. 時事&トレンド オピニオン
リクルート「ももたろうAI」で社内起業を壁打ち 市場性や具体性検証
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC231N10T20C25A2000000/
概要
リクルートは新規事業提案制度「Ring」において、社員のアイデア検討を支援するために独自の生成AIツールを導入。過去のフィードバックを学習させたAIが壁打ちや競合調査を行い、提案の質向上と心理的ハードルの低下を実現。熱意と多様なフィードバックを重視し、社員の挑戦を後押ししている。
オピニオン
ビジネスコンテストから事業が生まれない原因の9割は質の悪い職業メンターのせい。よほどの知見者や実践経験豊富なメンターじゃない限り、職業メンターはAIに置き換えるべき。職業メンターにビジコンを外注するぐらいならAIに予算を割いたほうが建設的。
オープンAIがウインドサーフ買収合意、約4300億円で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-06/SVTQQYDWX2PS00
概要
米オープンAIは、AIによるコーディング支援を行うスタートアップ「ウインドサーフ」を約30億ドルで買収することで合意した。過去最大規模の買収となり、自然言語からコードを生成するAIアシスタント分野での競争力強化を狙う。
オピニオン
AIコーディングサービスはさまざまなものが出てきている状況において、LLMの提供をしていたOpenAIがアプリケーションレイヤーへの参入を発表。プラットフォーマーが、3rd Partyのアプリケーションの盛り上がりをみて、1st Partyとしてアプリケーションレイヤーに参入する流れは、過去の歴史を振り返ってみても様々なプラットフォームで起きている事象ではある。その際、プラットフォーマーだからこそ成功するアプリーケーションもあれば、プラットフォーマーだからこそ深掘りが足りずに失敗するアプリケーションもある。生成AIにおいてはどうなっていくのかは注視したい。
なぜ今? 1万人削減は「成長のため」とパナソニックHDの楠見社長 自身も報酬4割返上へ
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2505/09/news192.html
概要
パナソニックHDは構造改革の一環として、国内外で計1万人規模の人員削減を発表。背景には中期経営戦略の目標未達や他社と比べた固定費の高さがある。収益性向上と生産性強化を図り、2028年度にはROE10%以上を目指す。社長は報酬の40%を自主返上。
オピニオン
いわゆるJTC(Japanese Traditional Company)の苦難。利益が出ていたとしても、中期経営計画の達成を考えた時に、苦渋の決断として事業整理・人員整理を行わなければならない状況に直面している。
一方で終身雇用の名残で、大した成果も出せず、そもそも仕事もしていないような人員が、辞めず辞めさせられずに滞留し続けるのもJTCの課題だ。「未来への投資」を行う原資の確保として、そういった人員を整理するのは、JTCの打つ手としてはありだと思う。それによって多少目先の利益が減ったとしても、中長期の競争力を立て直すための一手となる。
極論だが、40代・50代をまとめてリストラしてしまった方が、経年劣化した目的不在のオペレーションが一掃され、20代・30代の士気が上がり、挑戦する機会も増え、様々な形でより効果的にイノベーションが生まれるようにも感じる。
これを「危機的状況に陥った」とみることもできるが、一方で他の多くのJTCの経営陣が「自分は逃げ切れる」という姿勢で「任期の間で成果が出ることしかしない」として無策でいる状況よりは、経営層が覚悟を持って英断を下したとポジティブに評価することができる。
絶好調「鳥貴族」の陰で大赤字、黒歴史と化しつつある「トリキバーガー」。味よし、値段もよし! なのに盛大に失敗した”本質的な理由”
https://toyokeizai.net/articles/-/875636
概要
鳥貴族が展開するチキンバーガー業態「トリキバーガー」は、味や価格、店舗の快適さに定評がある一方で、売上不振により赤字が続き、専属子会社も解消された。原因には「鳥貴族」ブランドを前面に出しすぎたことで利用シーンとのギャップを生んだブランディングミスがあると指摘されている。市場の競争激化も背景にあるが、クオリティの高さや幅広い客層の支持から、今後の巻き返しに期待がかかる。
オピニオン
大手企業の新規事業の提案では、起案者が「我が社にはブランドがある」ことをその案の競合差別化要素としてあげるられる場面によく直面する。今回のトリキバーガーの失敗は、まさにこれに対する返す刀としての良い事例になった。
結局のところ、ブランドやマーケティング・メッセージは「顧客ありき」なのだということだ。既存事業において「刺さっている顧客」に対して、新規事業を展開するのであれば、確かにブランドそのものが競合差別化要素にはなり得るだろう。
一方で、既存事業とはターゲットが異なる新規事業に挑戦しようとしている時においては、「我が社のブランド」は何ら価値にはならない。むしろトリキバーガーのように、既存事業の顧客ではない新規事業の顧客候補に対しては、ネガティブに働く可能性がある。
対照的な事例として挙げられているスシローが手がけた「杉玉」は、意図的に“スシローの名前を隠す”ことで、顧客の期待をリセットし、新たな体験として受け入れられる設計ができている。
成功体験が強い企業ほど、そしてその成功体験を肌で感じた創業者から遠いサラリーマンほど、表層的にその延長線上で事業をやろうとしてしまう。新規事業は過去の延長線上ではなく、未来の仮説から始めなければならず、それは圧倒的に「顧客起点」でなければならない。その未来を作る手段として「ブランドの活用」が適切ならばすれば良いし、適切でないのであればどんなに強いブランドも捨ててゼロから歩み出さなければならない。
二子玉・高島屋に爆誕、わずか「90席」の ”意識高い系"フードコート。うどん・ラーメンなしで何を売っているのか
https://toyokeizai.net/articles/-/875097
概要
「二子玉川」という地名は実在せず、多摩川を挟んだ「二子村」と「玉川村」に由来する造語である。地域の発展は東急の玉川線や玉川高島屋S・Cによって進み、2011年には再開発で「二子玉川ライズ」が誕生し、楽天本社などが移転。新たに開業したフードコート「P.」は、洗練された空間とユニークな店舗構成が特徴で、従来のフードコートの常識を覆す大人志向の空間として注目されている。
オピニオン
フードコートだけでなく飲食店も含めて、なぜこうもショッピングモールに入るお店は、どこも似たり寄ったりで、味の“ときめき”が少ないのか。どこで食べても「そこそこ」で、「また来たい」と思う料理には、めったに出会えない。
これはフードコート運営者がサラリーマンだから起こることなのかと邪推する。商業施設を平準化ロジックに組み込み、様々な観点から最適化を図った結果、「誰にも嫌われない60点」に収斂される。
食というのは本来、人間の感性と情熱が宿る創造行為だ。モールでこそ“感性”で選ばれた飲食がもっとあっていい。「表現したい人の顔」が見えるフードコートがもっとあってもいいじゃないか。“売れ筋”ではなく、“惚れ込んだ店”を集める。そういうセレクトこそが、これからの商業施設に求められる文化性ではないだろうか。
ティラノサウルスの革で作る高級アイテム 欧米企業野心も研究者は「ファンタジー」
https://www.sankei.com/article/20250510-PHBG7XT5KRHPRONQ2WKQPTYV34/
概要
恐竜Tーレックスの革製品を作る計画が、英・蘭・米の3社により発表された。化石から得たタンパク質をもとに合成DNAを生成し、ハンドバッグなどの高級品を2025年に製造する構想だ。環境配慮も謳われるが、必要なDNAは未発見で実現性は低く、専門家からは「ファンタジー」との批判も出ている。科学的根拠の乏しさと商業目的への疑念が指摘されている。
オピニオン
めちゃくちゃワクワクしてしまっている。しかしよくよくみれば「未発見のDNAから作られた革」という時点で似非科学だ。これは「Tレックス由来“風”の合成レザー」に過ぎず、科学というより“演出”であり、売上をつくるための物語だ。しかし夢物語を現実にしようと四苦八苦する「クレイジー」がいるからこそイノベーションが起こるのも事実。ワクワクしながら注視したい。
中国で自動運転に規制の嵐、シャオミEV死亡事故で誇大広告や自動機能に禁止相次ぐ
概要
中国でシャオミのEV「SU7」による死亡事故を契機に、自動運転機能への規制が強化された。事故では運転支援システムの限界と過信によるリスクが浮き彫りとなり、当局は誇大広告の禁止や利用制限、開発体制の見直しをEV各社に要請。今後、技術革新と制度整備を両立させる形で、自動運転の健全な普及を目指す動きが進んでいる。
オピニオン
シャオミのEV事故は痛ましい。だが、事故の直後に政府が即座に動き、制度設計を更新しながら、それでもなお「前に進む」構えを崩さないチャイナの姿勢は、冷酷に見えて、異様にリアルだ。
チャイナは未来を最優先にする。誰かを置いてきぼりにすることを厭わず、時に人の命すら“代償”とする。だからこそ、無謀にも映るスピードで、チャイナはイノベーションを起こしてきた。強引に眠れる獅子を起こした結果、世界に冠たる地位まで上り詰めた。
一方で、日本は誰も取り残さない。その理念は尊いが、それが「誰も前に進ませない」という逆説」を生んでいる。制度が整っていないから、規制があるから、老人にわからないから、現場が混乱するから──。そんな理由で、技術もビジネスも社会も、安全に止まり続けることを選んできた。結果、日本は「リスクを取る文化」ではなく、「リスクから逃げる文化」に沈んでいる。
日本は「誰を守るために、何を諦めているのか」を正しく言語化できているのか。それはきちんと社会全体で合意形成できているのか。
イノベーションとは、本質的には「誰かを置いていく」行為だ。全員が一斉に前へ進む、そんなやさしい革命などない。でもその置いていった先に、戻って救いに行く構造さえあればいい。
チャイナは、“置いていく”ことをためらわない社会だ。日本は、“置いていく”ことを許さない社会だ。「誰も置いていかない未来」と「誰もたどり着けない未来」の、どちらを選ぶのか?
「ごみを売るのか?」から大ヒット 今治発・ホコリの着火剤、その後どうなった?
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2505/10/news017.html
概要
西染工は、タオル製造時の廃棄物「ホコリ」を活用した着火剤「今治のホコリ」を商品化し、話題を集めた。以後、タオル素材を活かした「タオルシュラフ」やアパレル、ペット・ベビー用品へと展開を拡大。環境配慮と独自技術を武器に、日本製ブランドの構築と多角化を進めている。
オピニオン
一昔前のクチコミに比べ、SNS時代にはバズることは狙えるし、偶然でも起きる時代だ。だからこそ「一発屋」で終わらない姿勢をどう持つかが重要だ。特定の層に突き刺せばバズは起こりやすい。しかしそれは一過性であることをメタ的に理解しなければならない。その上でバズで得た認知を「話題性」ではなく「必然性」に繋げて、ブランドを確立する戦略的な姿勢が重要だ。
人間はまもなく「大事な能力」を失う
https://newspicks.com/news/14180184/body/
概要
AIの進化により、人間は「書くこと=考えること」の能力を失いつつある。OpenAIのo3のようなツールが日常や仕事に浸透し、書く行為が不要になる中で、思考そのものの衰退が懸念されている。今後「書ける人」は陶芸家のような希少な存在となり、人間の役割は再定義されていく。
オピニオン
AIは、もう「未来が来る」というトレンドの話ではなく、「人間が追い越された」現実だ。書類も、メールも、情報収集も、分析も、企画も、報告も、人間よりもAIのが圧倒的にスピードは早く、精度も正確だ。すでにAIで代替され仕事を失う人たちは出てきている。
その中で僕らはいかに「考える」という人間性を保ち続けられるだろうか。何がAIに代替され、何が人間に残るのだろうか。
その未来は未だわからないが、少なからず今僕らが意識すべきことは、文章は「生成されるもの」になった。それを受け取る人間はどうあるべきか、だ。
「書くことは、考えることだ」というポール・グレアムの言葉は、テクノロジーが進化する今だからこそ、重く深く刺さる。
AIに頼れば、言葉は正確になり、表現は洗練され、時間も削減できる。しかし、それにあまりにも頼り過ぎれば、「自分の思考の形」は失われていく。じっと考え、書いては消し、言葉を探す時間。それは非効率だが、唯一無二の「自分になる時間」だった。
NetflixがAIによってヒット作を量産している時代。しかしよく見れば、どの物語も型通りで同じようなものばかりになっている。AIが普及すればするほど、世界は均一化していく。だからこそ、より“考え抜いた言葉”を使える人は、これからの時代において、より価値を持つようになるだろう。
大量生産された均質な文章の中で、不器用でも、“体温”のある文章を紡げる人は、それだけで信頼される。選ばれる。生き残る。書くことが「自分で考える人間」として、生き残る唯一の行為といっても過言ではない。
3. 注目のスタートアップ
インフルエンサーtoC マーケットプレイス「Pickyou」
概要
ピックユーは「循環をスタンダードとして楽しむ未来を創る」をミッションに、インフルエンサーが着用していたアイテムを安心・安全に購入できるCtoCマーケットプレイスを提供しています。リリース以降、Z世代を中心に支持を集め、出品者・購入者ともに順調に拡大しています。また、公式SNSを通じた発信力も高まっており、リール動画の総再生回数は累計1.5億回を突破し、SNSを起点とした新しい購買体験としても注目を集めています。
オピニオン
メルカリが「フリマ」という機能的価値で市場を切り拓いたならば、Pickyouは「あの人みたいになりたい」という情緒的欲望を通じて、次の経済圏を築こうとしている。単なる古着の売買ではない。インフルエンサーの私物が売れるのは、モノそのものではなく、その人の“人生のかけら”が欲しいからだ。
ユーザーは服を買っているのではない。世界観を買っている。インフルエンサーの価値観や生き方への共感が、そのまま購入行動へと転換される。これは「モノの所有」から「意味の所有」へと進化した、Z世代特有の消費スタイルへの解答だ。そして、Pickyouはこの文脈を最も的確にプラットフォーム化した存在と言える。
ただし、構造的な課題もある。商品供給が“インフルエンサーの気分と余力”に依存する点は、スケーラビリティの面で足枷となりうる。出品を無制限に拡大できるメルカリとは異なり、Pickyouでは出品者=コンテンツそのものであり、彼らの継続的参加をどう設計するかが成長のカギとなる。
それでも、Pickyouが面白いのは、「人×経済×カルチャー」を一体化した新たなコミュニティの構築に向かっている点だ。SNS起点で“憧れ”を可視化し、購入体験を通じてそれを私生活に取り入れる。そうした接点を繰り返すことで、ユーザーとインフルエンサーの間に継続的な関係性が築かれていく。
Pickyouの本質は、Z世代版の“ブランド経済圏”の原型である。十分な数のフォロワーとインフルエンサーが集まった後は、そこにメディア・コミュニティ・EC・ライブコマースなどをミルフィーユ的に積み重ね、自己表現と商取引がシームレスに交差する「情緒経済圏」が出来上がるだろう。
その起点となるのが、「あの人みたいになりたい」という、きわめて人間的な欲望であることが、何よりも強い。
ディフェンステック「AirKamuy」
概要
AirKamuyは、「To provide scalable and sustainable solutions for global conflict deterrence」をミッションに、広範囲をカバー可能な固定翼VTOL*無人機「Σ-1」をはじめとした、固定翼ドローンの開発及びサービスの提供を行っています。
不透明さを増す昨今の安全保障環境において、無人アセットのニーズは高まっています。
また、航空機パイロットの不足が課題となる中、海上保安においても、省人化を実現するソリューションの登場が期待されています。
*VTOL:ヘリコプターのように滑走路を必要とせず、垂直に離着陸すること、Vertical Take Off and Landing
オピニオン
世界の防衛予算は、2015年から2024年までの10年間で実質で37%増加し、2024年には過去最高の2兆7,180億ドル(約400兆円)に達した。
かつて「防衛」は国家の専権事項であり、巨大な予算の中で大企業の専売特許だった。しかし、地政学リスクの顕在化とテクノロジーの民主化によって、ディフェンステックは今、民間スタートアップが挑戦できる「成長市場」として開かれつつある。
名古屋大学の人力飛行機サークル出身者らが創業したAirKamuyは、「段ボール製ドローン」や「空中で翼が展開・折り畳みできるVTOL機」など、従来の軍需企業では発想しにくい“異端”のプロダクトを次々と形にしている。
デフィエンステックのスタートアップでありながら、その技術は防衛に閉じず、災害時の物資輸送、山間部での緊急搬送、さらにはエンタメ空撮まで、同じ技術が民間にも転用可能な「デュアルユース構造」になっている。いわば「民生技術を防衛に応用する」という逆転の思想であり、大企業にはない身軽さと発想力が武器になっている。
一方で、技術の信頼性検証や、防衛調達の厳しい要件をクリアする実績作りは、まだこれからの課題だ。
それでも、彼らが面白いのは、「国防」という巨大テーマを“遊び心”から再定義しようとしている点だ。それは、国家と個人を繋ぎ直す試みでもある。防衛を“民間の常識”へと引き寄せる。AirKamuyは、その先陣を切る存在になり得る。
一次産業特化の支援事業「YUIME」
概要
YUIMEは「日本の一次産業を、世界の一流産業にアップデートする」ことを目指し、一次産業従事者の高齢化や人手不足という社会課題を解決するために特定技能外国人を中心とした労働力支援「YUIWORK」、日本人コア人材の採用支援サービス「YUIMARU Japan」、課題解決型メディア「YUIME Japan」、人材教育や栽培データ、営農ノウハウが蓄積可能な自社試験農場「YUIME FARM」を運営しています。
昨今、日本における外国人材との向き合い方が激変しております。YUIMEの主たる事業領域である特定技能における農業分野では、2019年から特定技能1号人材が日本に入国し、2024年からは特定技能2号人材として日本での共生が始まっております。さらに、2027年には技能実習制度の廃止が決定しており、その後の日本における外国人材の労働力は、育成就労・特定技能制度に一本化されていきます。
オピニオン
日本の一次産業、とくに農業は、長らく“衰退産業”と見なされてきた。高齢化、後継者不足、過酷な労働環境。YUIMEはそこに対して、「日本の一次産業を、世界の一流産業にアップデートする」というビジョンを掲げ、真っ向から挑んでいる。
YUIMEのコアは、特定技能外国人に特化した労働力支援「YUIWORK」と、日本人コア人材の採用支援「YUIMARU Japan」の二枚看板だ。特定技能制度の変化を見越し、育成就労制度への移行を見据えた人材戦略に舵を切っている点は非常に戦略的だ。技能実習制度の“制度疲労”を乗り越えた、次世代型の人材活用構造を創ろうとしている。
彼らは単に“人を送り込む会社”ではない。課題解決型メディア「YUIME Japan」、ノウハウと教育を集積する「YUIME FARM」という実験場を自ら持ち、一次産業における“構造と文化の変革”まで見据えている。その姿勢は、単なる人材ビジネスではなく、一次産業全体のOSを書き換えようとする挑戦のように見える。
一方で、現場の保守性、外国人との共生への地域文化的な抵抗、制度変更の不透明性といった“外的なハードル”は依然として大きい。さらに、人的サービスをベースにした事業である以上、スケーラビリティの設計が今後の焦点になる。
しかしながら、一次産業は構造的に人材に依存する。そして今、その人材市場が根本から書き換えられようとしているタイミングにおいて、YUIMEは「制度×教育×現場知見」を掛け合わせた稀有な存在だ。
土地に縛られない宿泊施設「A Cabin Company」
https://www.acabincompany.com/
概要
A Cabin Companyは、従来の宿泊施設開発とは一線を画す革新的なビジネスモデルを展開しています。一般的に、旅館業や宿泊事業の立ち上げには、土地取得・建築申請・工事等に長い年月と煩雑な行政手続きが伴いますが、当社のキャビンは法的に「車両」として分類されることにより不動産としての規制を受けることなく、約90日以内に設置・稼働が可能です。ブティックホテル級のデザインと心地良さを備えた移動型キャビンを通じて、地域の未活用資源を再生し、自然と都市生活を無理なくつなぐ、新たなライフスタイル・インフラの構築を目指しています。
オピニオン
「土地に縛られない宿泊施設」を仕掛けるのがA Cabin Companyだ。建築物ではなく“車両”として扱われるキャビン型ホテルは、法的には車両扱いのため建築確認申請が不要で、最短90日で設置可能。従来の旅館業が抱えていた時間的・法的ハードルを見事にクリアした、制度の隙間を突いたスマートな設計だ。
注目すべきは、その機動性がもたらす社会的意味だ。このキャビンは、地方の使われなくなった棚田、港、山奥の空き地といった“眠れる風景資源”に、わずかなインフラ整備だけで宿泊価値を創出する。つまり、観光地ではない“風景そのもの”を宿泊体験に転換する装置として機能するのだ。これは一次産業が育んできた地域資源と観光を結び直す、まさに「地域資本の再構築」でもある。
一方で、課題はスケーラビリティにある。設置は迅速でも、稼働後の集客・運営・清掃・維持管理には地元との協働が欠かせず、単にキャビンを増やすだけでは事業が回らない。また、都市部との競争軸ではなく、「そこにしかない風景」「そこでしか得られない体験」を設計できるかが問われる。
それでもA Cabin Companyが面白いのは、「不動産」の定義を問い直し、「場所に縛られない宿泊」という新しいライフスタイルと経済圏をつくろうとしている点だ。これは単なる宿泊ビジネスではない。「風景を消費する」のではなく「風景の中に生きる」を実現する、新しい観光と一次産業のハイブリッドモデルなのだ。
風景は動かない。でも宿は動ける。その逆転が、新しい関係を生み出す。A Cabin Companyは、風景と暮らしの再編集装置として、まだ見ぬ日本の資源を掘り起こし続けるだろう。
農業用資材「EFポリマー」
概要
2020年にインドで農業用資材「EFポリマー」の販売を開始して以来、日本、米国、フランスなどに市場を広げ、2025年時点で累計約400トンの販売実績を達成しました。近年の気候変動による干ばつや肥料価格の高騰により、世界的に需要が拡大しており、現在は20カ国以上で実証実験や商談が進行中です。今後は主要市場での体制強化に加え、園芸・造園・緑化といった新たな分野への展開も進めていきます。
当社は化粧品や日用品向け増粘剤に加え、岩谷産業と共同開発した生分解性保冷剤「Cy-Cool」、綜研化学と共同開発した吸水シートなど、農業以外の分野でも事業を拡大しました。従来、石油由来の素材が使用されていた分野において、オーガニックポリマーを提案することで、各業界のグリーントランスフォーメーション(GX)を推進しています。
オピニオン
世界の農業が直面する最大の課題は、もはや“食料生産”ではなく“持続可能性”だ。干ばつ、水不足、肥料高騰、そして気候変動。この問いに対し、EFポリマーは「素材」から未来を変えようとしている。
EFポリマーが提供するのは、従来石油由来だった吸水ポリマーを、100%オーガニック素材で置き換えた農業用資材。単なる代替素材ではない。水資源の効率利用、肥料使用の最適化、そして生分解性による土壌負荷ゼロという三重のソリューションを、ひとつの“粒”に凝縮している。
しかも、化粧品や保冷剤といった異業種への展開も進めており、素材起点でGX(グリーントランスフォーメーション)を推進する“マテリアル・スタートアップ”としての立ち位置を築きつつある。
とはいえ、課題は「素材の強さ」と「市場の懐疑」にある。農業資材市場は保守的で、導入には実証と説得のハードルが高い。さらに、製品が“目に見える結果”を生むには時間がかかるため、顧客候補の心理的な壁を超える必要がある。汎用品ゆえに価格競争にも晒されやすく、ブランド戦略と用途特化の両輪が求められる。
それでもEFポリマーが伸びる理由は明確だ。「気候変動が引き起こす農業の不安定性」と「GXの波に乗る素材転換」の両軸において、ニーズは世界的に急増している。そして、その起点が“インドの乾いた大地”であり、“農民のリアルな困りごと”であることに、このスタートアップの強さがある。
農業は土を耕す行為だが、EFポリマーは“地球の構造そのもの”を耕そうとしている。その素材がしみ込むのは、畑だけでなく、未来そのものかもしれない。
4. ChatGPTに聞いた先週のピンキー
1. ビジネスの深層を掘り当てる探究者
課題や数字を分解して本質的な成長ドライバーを捉えようとする姿勢が際立っていました。プロダクトの好き嫌いよりも、仕組みやモデルの構造に強い関心を寄せるタイプです。
2. “未来の兆し”を編集するストーリーテラー
テクノロジーと社会変化の交差点を物語として編み直し、「これから何が起きるのか」を読者に届けようとする視座が光っています。単なる情報収集ではなく、時代の“匂い”を伝える編集者的思考が顕著です。
3. 子ども心との架け橋をつくる翻訳者
難解なテーマを子どもでもわかる言葉に落とし込む依頼が続きました。複雑な事象をやさしい比喩で伝える力は、未来を楽観的に語るための大切な武器になっています。
4. 形式を極める職人気質
文章のレイアウトや文字数、改行幅に対する細やかな指示が継続。フォーマットを統一することで読み手への礼儀を尽くし、制約を創造性の燃料に変えるタイプだと見受けられます。
5. マルチモーダル表現への好奇心
テキストだけにとどまらず、画像生成や漫画プロットの活用にも挑戦。視覚化による説得力を研究し、アウトプットの幅を広げる意欲が感じられました。
ChatGPTに投げたプロンプト
先週のChatGPTの使い方から、私の志向性や関心をまとめてください。
5. 心に響いた名言
見えないものを感じ取る力こそ、未来を切り拓く起爆剤だ。
ヘレン・ケラーが指摘した〝心の眼〟は、数字やKPIに埋もれがちな私たちの感性を揺さぶる。卓越したプロダクトも、共感という無形資産が宿らなければ単なる機能で終わる。顧客の語られざる期待、チームの情熱、社会がまだ言語化できない渇望――それらを心で掴み取った瞬間、ビジョンは血が通い、組織は動き出す。
五感で測れない価値を信じ切る。そこにこそリスクを取る勇気が生まれる。事業創出の現場でも正解のない闇を照らすのはデータより“ときめき”だ。心が震えるアイデアに賭け、検証を重ねる。見えない美しさが、やがて世界をより良いものに変えていく。
6. 書評
「事業を創る人」の大研究
初回に紹介したいのは、やはりこの名著。いまだに読んだことのない方にお会いするので、ぜひ読んでいただきたく紹介します。
田中聡氏と中原淳氏による、新規事業創出における「人と組織」の役割に焦点を当てた実証的な研究書『「事業を創る人」の大研究』。
約1,400名の新規事業担当者への調査を基に、事例に基づいて新規事業の成功要因や組織内の課題を明らかにしている。だからこそ、コンサルの書くような「ぼくが考えるさいきょうの新規事業のつくりかた」的書籍にはないリアリティがある。
特筆すべきは、あらゆる理屈を乗り越えて、なお「やる人間」がどういう存在かをあぶり出す一冊になっていることだ。データも図表も多いし、調査対象者数も膨大。だからこその説得力を含めて、読み進めるほどに組織の中で誰にも祝福されない挑戦を始める人の「孤独」が浮き彫りになっていく。
「推進力」「巻き込み力」「ネットワーク形成」「上司との関係性」など、定量化されたキーワードがいくつも並ぶけれど、結局それらを支えるのは、「それでもやる」と言い切る覚悟だ。
特に刺さったのは「新規事業の敵は、外ではなく内にいる」という一文。これは100回くらい言いたい。外の競合よりも、社内の同調圧力、評価システム、無関心、これらが挑戦の芽を最も潰している現実。そして、その中で立ち上がろうとする“人”をどう支えるか。この問いは、制度やフレームではなく、関係性と信頼にかかっていると、改めて突きつけられる。
この本を読んで「仕組み」ではなく「人」に立ち返らなければならないと感じた。そもそも“火を灯せる人”はどんな人なのか?本書はその「正体」を、地道な調査と洞察によって浮かび上がらせてくれる。
すべての新規事業担当者に薦めたい。そして、何より上司や経営層こそが読むべき一冊。なぜなら、本当に事業を生むのは、制度でもスキームでもない、誰かひとりの「創る人」のクレイジーな情熱の炎と、それを消さなかった「支える人」なのだから。
「事業を創る人」の大研究
2018/1/29 発刊
田中 聡 (著), 中原 淳 (著)
https://amzn.to/4jTta0B
7. 動画コンテンツ評
REAL VALUEがかなり面白い。REAL VALUE MAFIAがリアルな起業家・事業家なのかはさておき、ビジネス × エンターテイメントとしてのコンテンツの仕上がりは、非常にうまい。
また、起案者に対しての「パワハラタイム」での厳しい質問、「バリューアップタイム」でのアドバイスは、どの回のどれをとってもメタ的に自身の事業にも問いかけを行えば、すべてのイノベーターにとって学びの多い内容になっている。
いわゆるメンタリングであったり、VCからのフィードバックは、当然ながらそこに向き合う当事者にしか情報が開示されるものではなかった。良い事業よりも、あともう一歩の事業や全然ダメな事業に対しての率直な評価こそが、他の人たちにとっても学びのあるケーススタディになる。
エンターテインメント・コンテンツとしての建て付けもしっかりと仕上がっていることから、事業経験の少ない人が書いた薄っぺらい「起業の教科書」を読むぐらいなら、全てが実際の事例でケーススタディができるREAL VALUEは、斜に構えずにみるべきコンテンツと言っても過言ではない。
また、#19 にしてようやくまともにディスカッションのできる起業家が出てきたゆえ、一番学びのある回だったともいえる。ぜひ視聴してみてほしい。
8. エンタメレビュー
夢と狂気の王国
このドキュメンタリーは、スタジオジブリの制作現場に密着し、宮崎駿監督や高畑勲監督、鈴木敏夫プロデューサーの姿を追った作品だ。特に、宮崎駿監督の創作過程や思考に焦点を当てている。 
宮崎駿監督の言葉「何か得るものがあったら、失くすものもある」は、創作の本質を突いている。何かを生み出すためには、何かを犠牲にしなければならない。その覚悟と実行力が、作品を世界的なものへと昇華させていく。
また、「人類の夢は、美しくも呪われた夢。金を稼ぎたいも論外、有名になりたいも論外。僕らの生きる世界の多くはくだらない。」という言葉からは、宮崎監督の創作に対する純粋な姿勢と、現代社会への批判的な視点が感じられる。
この映画を通して、創作とは何か、夢とは何かを考えさせられる。そして、自分自身の生き方や価値観を見つめ直すきっかけとなる。
『夢と狂気の王国』は、「創作」に限らず、例えばイノベーター(起業家、新規事業担当者)など、自身の価値観をもとに、社会に対して何かを表現することに携わるすべての人にとって、心に響く作品だ。それは、夢を追い続けることの美しさと、その裏にある狂気を描いているからだ。
夢と狂気の王国
上映日:2013年11月16日
製作国:日本
上映時間:118分
https://filmarks.com/movies/55267/reviews/196722104
9. グルメ情報
立ち食い寿司 根室花まる 東京ミッドタウン八重洲店
東京駅直結の東京ミッドタウン八重洲にある、北海道の旬の味を気軽に、そして本格的に楽しめる「立ち食い寿司 根室花まる」。北海道・根室発の鮮度と職人技を、立ち食いスタイルで気軽に楽しめる寿司店。
店内は立ち食いスタイルながら、職人が目の前で握る本格的な寿司を提供。北海道直送の新鮮なネタが豊富で、特にニシン、筋子、ホタテなど、北海道ならではの味わいが楽しめます。また、イカ耳、赤ほや、真イカ知内ニラ軍艦など、他ではなかなか味わえないネタも揃っていて、五感で楽しめる。
立ち食いならではのリーズナブルな価格で、東京駅から地下直結のアクセスのしやすさもモアり、コスパ・タイパ含めても魅力的。
立ち食い寿司 根室花まる 東京ミッドタウン八重洲店
〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目 東京ミッドタウン八重洲B1F
℡ 080-6083-8487
🕙 10:00~21:00(LO 20:30)
10. セミナースケジュール
【新規事業のいろは】
イノベーションに挑む「マインドセット」を理解する
Curations / オンライン配信 / 参加費無料
2025年05月13日(火)11:00-12:00
https://www.curations.jp/article/mthVwcpL
新規事業公開質問会
〜新規事業のリアルをピンキーが徹底的に答えます〜
Curations / オンライン配信 / 参加費無料
2025年05月22日(木)11:00-12:00
https://www.curations.jp/article/V3futjdv
【イノベーション×実践秘話】
現場を何度も経験したピンキー氏&柴田氏が答える、
新規事業のリアルな悩みと突破口
サーキュレーション / オンライン配信 / 参加費無料
2025/5/27(火) 12:00〜13:00
https://circu.co.jp/pro-sharing/seminar/20250527-bizdev-practical-secrets-webinar/
野村不動産発!
次世代コリビング事業「TOMORE」から学ぶ、
社内ベンチャー成功の鍵
IntraStar / オフライン限定 / 参加費無料
2025/5/27(火) 19:00〜20:30
https://www.curations.jp/article/1XHxqnTE
【新規事業のいろは】
新規事業創出のプロセスを理解する
Curations / オンライン配信 / 参加費無料
2025年05月29日(木)11:00-12:00
https://www.curations.jp/article/MbRkXNcL
企画止まりの事業を「実行」に移すには?
〜アイデア創出で立ち止まらないために〜
Curations / オンライン配信 / 参加費無料
2025年06月05日(木)11:00-12:00
https://www.curations.jp/article/BKbHOdOb
社内外から協力を得る「巻き込み力」の鍛え方
〜このプロジェクト、もう止められない!〜
Curations / オンライン配信 / 参加費無料
2025年06月12日(木)11:00-12:00
https://www.curations.jp/article/z1dLGaXB
11. Pink’s Message:更新情報
12. 新規事業Q&Aコラム:更新情報
「デザイン思考」って結局何なの?
Q. 「デザイン思考」というワードがピンときません。言葉が独り歩きしている気もします。そもそもどういう意味なのでしょうか?
✔︎ デザイン思考は“顧客理解”のための思考法であり、万能ではない
✔︎ 顧客の声だけでは未来は見えず、破壊的イノベーションには妄想が必要
✔︎ 思考法に依存せず、“未来を構築する姿勢”として柔軟に使いこなすことが鍵
https://incubator.report/2025/05/05/what-is-design-thinking-all-about/
新価値創出と自社ケイパビリティはどう結びつける?
Q. 新たな価値を生み出そうとする時、自社が持つケイパビリティとどうマッチさせていくのがよいのでしょうか?
✔︎ 提供すべき価値は「顧客(候補)の変化」から逆算して定義する
✔︎ ケイパビリティは“活かす”のではなく、“問い直し・転用”するもの
✔︎ 「まず価値の仮説を描き、あとから接続する」のが正しい順序
https://incubator.report/2025/05/06/how-do-i-connect-new-value-creation-with-my-companys-capability/
顧客インタビューで“都合のいい答え”ばかり拾ってしまうとき、どうすればいい?
Q. 顧客への質問のつもりが、気づけば「自分たちが聞きたいことだけ」を拾ってしまっている気がします。どうすればこのバイアスを避けられるのでしょうか?
✔︎ インタビューは「仮説を壊す」ために行うもの
✔︎ Noの反応には明確な理由があり、ピボットの起点になる
✔︎ 違和感を見逃さず、深く解釈することでインサイトに辿り着く
ビジコンで「大玉」を見極めるには?
Q. ビジネスコンテストの初期の応募段階で、「これは大きくなる」という構想かどうかを目利きするには、どんなポイントに注目すればよいのでしょうか?
✔︎ 応募時点の完成度よりも「未来の拡張性=グランドデザイン」が鍵
✔︎ 「誰に、どんな変化を起こすか」が明確な構想はスケールする
✔︎ アイデアの良さではなく「問いの純度」が大玉の目利き軸になる
https://incubator.report/2025/05/08/how-do-i-identify-a-good-idea-in-a-business-contest/
ビジネスモデルはどこから考える?
Q. 座組やビジネスモデルをどう組めば良いのか、判断の出発点がいつも曖昧で、自信が持てません。そもそも、どこから考えるべきなのでしょうか?
✔︎ ビジネスモデルは「届けたい変化」から逆算して設計する
✔︎ 良い座組とは、「実現に必要な力」を最小の摩擦で束ねた状態
✔︎ 「構造の完成度」ではなく、「変化の実現性」で評価せよ
https://incubator.report/2025/05/09/where-do-i-start-thinking-about-my-business-model/
N=1の熱狂に、どこまで賭けるべきか?
Q. サンクコストに引っ張られて撤退・ピボットの判断ができなくなる人を多く見てきました。特に難しいのが、外部にたった一人、熱烈に応援してくれる人(N=1)がいる場合です。その人が本当に未来の扉を開いてくれるのか、見極めるにはどうしたらいいですか?
✔︎ N=1の熱狂は「確信」ではなく「仮説の出発点」にすぎない
✔︎ 見極めるべきは“発言”ではなく“行動”に現れるアーリー性
✔︎ 再現性と構造的背景の検証が、確信の“本質”をつくる
現場に入れないとき、どうやって“現場視点”を持つ?
Q. 顧客のあるべき未来を描くには、現場視点が必要だと思っています。しかし実際には現場に入ることが難しく、リソースや社内理解の壁にぶつかっています。このような状況下で、現場視点を得るにはどうすればいいのでしょうか?
✔︎ 現場の空気を吸わなければ、顧客の未来は描けない
✔︎ 現場に入れなくても、“近づく工夫”で感度は磨ける
✔︎ 最終的には、現場から「共に創る」仲間を見つけること
ビジネスモデルって、そこまで詳しくなる必要ある?
Q. 「最近は新しいビジネスモデルが多い」「価値を受け取らない人からお金を取る方法もある」と聞くと、勉強が追いつかず焦ります。社内起業家は、どこまでビジネスモデルに精通しているべきなのでしょうか?
✔︎ ビジネスモデルは、ゼロから生み出すものではない
✔︎ たった14種類の型を理解していれば、それで十分
✔︎ あとは流行のモデルをTTP・TTPSで応用すればいい
https://incubator.report/2025/05/12/do-i-need-to-get-that-detailed-about-business-models/
13. マインドセットコラム:更新情報
人生に「答え」はない。あるのは「選択」と「覚悟」だけ
✔︎ 正解は誰かに与えられるものではなく、自分の選択でつくるもの
✔︎ 人生は“選び続ける力”と“選んだものを育てる意志”で決まる
✔︎ 決めた道を正解にする、その姿勢が人生を切り拓いていく
https://note.com/hiroyukiarai/n/nc0ad3ef33d9a
言いたい人には言わせておけ。気にせず前へ進め
✔︎ 他人の言葉に振り回されるより、自分の行動を信じよう
✔︎ 批判の多くは、あなたを映した“鏡”に過ぎない
✔︎ 雑音は無視して、自分の道を静かに、粛々と進めばいい
https://note.com/hiroyukiarai/n/n9605efdfed5b
正しさより、優しさが人を動かす
✔︎ 正論だけでは、人の心は動かず、むしろ距離が生まれてしまう
✔︎ 共感や配慮がある言葉だけが、相手の心に届く
✔︎ 人間関係は、優しさという“余白”があってこそ築かれるもの
https://note.com/hiroyukiarai/n/nbc66cbccdbfd
動き続ける者だけが、人生を加速させる
✔︎ 頭で考えるよりも、まず動いて挑戦する人が成長していく
✔︎ 動いている人には、経験もスキルも機会もどんどん集まる
✔︎ 素早く動ける者が、結果として人生を勝ち抜いていく
https://note.com/hiroyukiarai/n/n6c377bcb4508
ブレない軸と、変わる柔軟性──最強のリーダーは両方を持つ
✔︎ 真に優れたリーダーは、批判に屈せず軸を持ち続ける
✔︎ 同時に、目的達成のためには柔軟に方法を変えられる
✔︎ 揺るがぬビジョンと変化に強い戦術、この両輪が組織を前進させる
https://note.com/hiroyukiarai/n/n5a1ec2d61c4e
「素直に学び続ける人」だけが、本当に伸びる
✔︎ 成長する人に共通するのは、学び続ける“素直さ”である
✔︎ プライドを脱ぎ捨て、未熟さを認められる人が強くなる
✔︎ 学び続ける姿勢こそが、長期的な成長を保証してくれる
https://note.com/hiroyukiarai/n/n20622b45c744
自立とは、誰かに頼る力を持つこと
✔︎ 自立とは「全部自分でやること」ではなく「助けを求める強さ」である
✔︎ 自分の弱さを認め、他者の力を借りることで可能性は広がる
✔︎ 互いに支え合える関係こそが、人間社会の本質である
https://note.com/hiroyukiarai/n/n7a9a531479e4
信じた道を、いくしかない
✔︎ 自分の信じた道だけが、魂を燃やせる場所になる
✔︎ 成功しそうな道より、本気になれる道を選ぶ
✔︎ 信じた道なら、どんな茨の中でも進み続けられる
https://note.com/hiroyukiarai/n/n8351cda8a4d5
14. YouTube更新情報
#01:グランドデザインとは?